「文章なんて誰でも書けるでしょ?」
はいはい、よく言われますよ。確かに、文章を書くのは誰にでもできます。でも、「伝わる文章」や「心を動かす文章」を書くのって、実はかなりのスキルが必要なんですってば!
実は、先日私は株式会社コピーライターの委託社員として新たな一歩を踏み出しました。この経験を通じて、ライターとコピーライターの役割の違いを改めて実感することができました。今回の記事では、その違いについて深掘りしていきます。
僕が過去に担当したライティング研修でも、修正が一切不要な文章を書けた人は、全体の3割程度。つまり、残りの7割は何かしら手直しが必要だったわけです。最近では、Webライターが増えているとはいえ、「お、この人、文章うまいな!」と心底感心するようなライターさんには、なかなか出会えません。
でも、プロのライターやコピーライターが書いた文章はやっぱり別格。ターゲットにピンポイントで響く文章を作れるのは、職人技以外の何物でもありません。ただし、依頼する側が「ライター」と「コピーライター」の違いを理解していないと、せっかくのスキルも活かせず、もったいない結果に終わることもあるんです。
コピーライターとライターの違いって?
「え、ライターもコピーライターも一緒でしょ?」と思っている方、これ、結構な誤解です。
コピーライターは、短い言葉で人の心をわしづかみにするのが得意。広告やキャッチコピーを作成し、商品やサービスの魅力をズバッと伝えるのが仕事です。一方、ライターは長文を通じて情報や価値を読者に伝えるのが役割。ブログ記事、取材記事、コラムなどを執筆し、じっくりと読ませる文章が得意なんです。
最近ではSNSやデジタル広告の普及によって、この二つの役割がクロスオーバーする場面も増えていますし、企業によっては同じ職種と扱っているところもあります。それでも、基本的な違いを理解しておくことは、依頼をスムーズに進めるためにとても重要です。
ライターとコピーライターの働き方
では、実際にライターとコピーライターはどのように仕事をしているのでしょうか? ここでは、それぞれの1日の働き方を紹介します。どちらも僕の知り合いのリアルな一日の様子です。具体的なイメージを持ってもらいやすいかと思います。
ライター・田中さん(仮名)の場合
田中さんは、フリーランスのライターとして幅広いジャンルの記事を執筆。1日中パソコンとにらめっこしているイメージがあるかもしれませんが、実は取材やリサーチで外に出ることも多いアクティブな働き方をしています。
朝食をとりながら、ニュースサイトやSNSをチェック。最新トレンドを把握するのもライターの仕事です。
自宅の作業スペースで執筆スタート。午前中は集中力が高い時間帯なので、ブログ記事や取材記事を進めることが多いです。
午後からはインタビューやリサーチの時間。事前に練った質問を基に、必要な情報を収集します。
取材内容を整理し、記事の構成を作成。見出しや段落を工夫し、読者が読みやすい形に仕上げます。
編集者とZoomで打ち合わせ。修正点を反映して、記事のブラッシュアップを行います。
コピーライター・佐藤さん(仮名)の場合
佐藤さんは、広告業界で活躍するコピーライター。クライアントのニーズを瞬時にキャッチし、アイデアを言葉に落とし込む仕事に奔走しています。
コーヒー片手にメールをチェックし、朝会でプロジェクトの進捗を共有します。
新しいキャンペーン用のキャッチコピーを考案。デザイナーやプランナーと連携しながら、アイデアを絞り込みます。
クライアントとのミーティングでコンセプトやコピーの提案を行い、フィードバックをもらいます。
もらったフィードバックを反映しつつ、インパクトのある言葉を作り出します。短い言葉で最大の効果を引き出すため、集中力全開です。
翌日のプレゼンに備えて資料を仕上げます。
あなたが依頼すべき相手はどちら?
こうして見ただけでも、ライターとコピーライターの仕事内容や働き方に違いがあることが分かります。またここでは簡略化していますが、ライターは執筆前のリサーチに膨大な時間をかけますし、コピーライターも商品・サービス理解を進めながらたコピーの叩きを何十本も作成しています。
ただこれを知ったところで、「結局のところ自分の目的にはどちらが最適なのか?」という疑問が残るかもしれません。ここで、どちらに依頼するのが正解なのかを整理しておきましょう。
“商品の魅力を短い言葉で伝えたい”という場合はコピーライターを。
“詳しく情報を伝えたい、読者に役立つ記事を書いてほしい”という場合はライターを選びましょう。
依頼する側がしっかりと目的を明確にしておけば、依頼後にこんなはずじゃなかった!というミスマッチは起きません。そして、その目的を伝えるのもまた、依頼者側が養っておくべきスキルの一つです。
とはいえ、ライターもコピーライターも、それぞれの得意分野を超えて仕事をすることがあります。すべてが完全に分業されているわけではなく、ライターでもキャッチコピーが得意な人もいれば、長文を書くことが得意なコピーライターもいます。
「ライターだからダメ」「コピーライターだから完璧」というわけではなく、最終的には依頼の際のコミュニケーションがカギになります。
まとめ
ライターとコピーライター、それぞれの役割を理解し、適切な依頼をすることが重要です。
「短い言葉で強く訴求したいならコピーライター」、「詳しく情報を伝えたいならライター」 というように、目的に応じた選択をすることで、より効果的な成果物を得ることができます。
時代とともにライターやコピーライターの求められるスキルも変化しています。AIツールの活用やSNSでのライティングスキルが求められることも増えました。どの分野のプロに頼むかを見極めることはもちろん、ライター・コピーライター自身も進化を続けることが求められています。
ちなみに、僕が運営するクリエイティブラボ「FLocKe(フロッケ)」では、ライティングのサポートも承っています。
キャッチコピー作成や記事執筆にお困りの方、また「どちらに頼むべきかわからない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください!
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